Archive of ‘ヌータヤルヴィ’ category

ヌータヤルヴィのカステヘルミシリーズ

ヌータヤルヴィで人気の高い「カステヘルミシリーズ」は、デザイナーのオイヴァ・トイッカが生み出したガラス製品の名作です。

“露のしずく”を意味するカステヘルミは、夏の朝に葉の上で真珠のように並んだ朝露からインスピレーションを受けて作られたもので、しずく状の粒がガラスの表面に美しく並んでいるのが特徴です。

丸みを帯びた粒のデザインが、光を受けることでキラキラと反射をして輝き出すカステヘルミは、ガラス工芸の美しさを最大限に活かした作品です。
アンティーク食器を代表とする製品の一つでもあり、多くの人々を魅了し続けています。

そして、人気が高いカステヘルミシリーズは、デザイナーのオイヴァ・トイッカがデザイナー生活50周年を迎えたことを記念して、ヌータヤルヴィからイッタラ社へと変わった後の2010年に復刻モデルが発売されました。

しかし、装飾の細やかさや輝きに微妙に違いがあるため、カステヘルミシリーズのファンの間では、年代が古いオリジナルのモデルに人気が集中しています。

また、1964年から製造されているカステヘルミは、製造された年代によってメーカー名が異なりますが、アラビア社時代に作られたカステヘルミのケーキスタンドは、ヴィンテージ品として希少価値が高いことから、レア商品としてオークションなどで高値が付けられています。

カラーによって爽やかな印象やエレガントな印象に変わるカステヘルミシリーズは、北欧食器が好きな方なら手に入れたい逸品です。

ヌータヤルヴィのデザイナーインケリトイッカ

カステヘルミやフローラルなど、ヌータヤルヴィのデザイナーとして活躍したオイヴァ・トイッカの奥さんである「インケリ・トイッカ」は、オイヴァと同じくヌータヤルヴィにて多くの作品を生み出しました。

1955年に、オイヴァと同じヘルシンキ大学にてアート&デザインを学んだインケリは、卒業後にヌータヤルヴィに移り住み、1957年にオイヴァと結婚をしました。

その後、ヌータヤルヴィにてオイヴァと共に、沢山のガラス工芸のデザインを手掛けるようになり、インケリ・トイッカはヴィアポリ(Viapori)を始めとする数々の美しいグラスを生み出しました。
また、ヌータヤルヴィで人気の高いオーナメント製品も彼女が多数手がけています。
クリスマスに欠かすことが出来ないオーナメントは、フィンランドガラスらしい作品です。

その他、「パストラリ(Pastoraali)」などグラデーションが美しい作品もインケリの作品です。インケリ・トイッカの作風は、女性デザイナーらしい可愛らしさとフェミニンさに満ちています。

そのため、猫好きの方にも必見の「キッサ(Kissa)」はインケリ・トイッカの作品の中でも人気が高いコレクションです。鮮やかなシマ模様の猫のオブジェは、とても可愛いらしいデザインとなっています。

鳥をモチーフにしたバードコレクションを多数手掛けたオイヴァ・トイッカの奥さんらしく、彼女が生み出した動物をモチーフとした芸術性の高いガラスのオブジェも、希少価値が高くコレクター達から支持されています。

ヌータヤルヴィのケーキドーム

ヌータヤルヴィでは、多くの人気デザイナーが作品作りに携わっていたことから、ヴィンテージ品への関心度が今尚強いのが特徴です。

その中でもヌータヤルヴィで製造された「ケーキドーム」は、アンティークらしい可愛らしさが漂う作品であることから、女性の間で人気が高いコレクションです。

ケーキ以外にもチーズを入れておくにも良いサイズで、サラ・ホペアがデザインを手がけました。
サラ・ホペアは、カイ・フランクと共に1950年代にフィンランドのガラス工芸に、大きな影響を与えた人物として知られています。

彼女が手掛けたケーキドームは、ガラス工芸が盛んだった1952年にデザインされたもので、アラビア社のキルタ(Kilta)のプレートに合わせて使用するために作られました。
ちなみにキルタは、カイ・フランクがデザインを手掛けています。

1954年にはミラノ・トリエンナーレにて銀賞を受賞するなど、多くの功績を残したサラ・ホペアが生み出したケーキドームは、可愛らしいフォルムのガラスケースに、プレートの木のぬくもりを合わせた絵本の中に出てくるかのような製品です。
今では入手困難な製品となりますので、日本国内ではお目にかかれる事が滅多にありません。

ガラス製造が盛んだったフィンランドのリーヒマキという町から北に進んだハメーンリンナにかけては、比較的ヴィンテージグラスに出会うことができる地区と言われていますので、保存状態の良いヌータヤルヴィのケーキドームが眠っている可能性もあります。

ヌータヤルヴィのファセッティシリーズ

ヌータヤルヴィの「ファセッティシリーズ」のコレクションは、フィンランドを代表するデザイナーであるカイ・フランクによって生み出されました。

1964年~1972年に製造されたファセッティシリーズは、プレス加工によって作られました。しかし、プレス加工には、ガラスに厚みが出てしまうという特性がありました。

そこで、グラスの上端を薄くすることにより、口当たりが良い飲み心地に優れた製品作りを目指し、カイ・フランクは試行錯誤の結果、ファセッティ独特のトップに丸みを持つデザインへと完成させました。

さらに、ファセッティには「スタッキング」と呼ばれる積み重ねて収納できる使い勝手の良さがあり、カイ・フランクならではの機能美の一つです。
シンプルでありながらも無駄のないファセッティシリーズは、現在でも優れたデザイン性と機能性が高く評価されています。

ファセッティシリーズで人気が高いカラーは、ヴィンテージらしさを感じるアンバー(ブラウン)や、近年は再び人気が上昇しているコバルトブルーです。
一時期は人気が衰退していたコバルトブルーのカラーですが、かつてはゴッホも愛したカラーとして再びガラス製品で注目されています。

また、カイ・フランクのファセッティシリーズは、丸底のデザインが有名ですが、同名にて1700年代には、1枚の平らな折り紙を折ったかたのような珍しい作品もヌータヤルヴィでは作られています。こちらは、年代も古いことから非常に手に入りくい製品です。

ヌータヤルヴィのバードコレクション

ヌータヤルヴィの「バードコレクション」は、ヌータヤルヴィに大きな貢献をもたらしたオイヴァ・トイッカによって生み出されたシリーズです。

バードコレクションは、ヌータヤルヴィの職人とオイヴァ・トイッカによって、1972年に「シエッポ(Sieppo)」として誕生した事が始まりです。

シエッポは、1972年~1978年にかけて作られていたシリーズで、ヴィンテージ品のコレクションの中でも人気が高い作品です。平らな尾や大きなくちばしなど、初期のバードコレクションは素朴で可愛らしいフォルムが特徴となっています。

1980年には、「バード・バイ・トイッカ(Birds by Toikka)」として正式にシリーズ化され、フクロウ、キジ、コマドリ、ペンギンなど、さまざまな鳥をモチーフにして作られました。
毎年新作が発表され、芸術性の高い作品から愛らしい表情の作品まで、多彩なデザインが登場しています。

これまでに数百種類ものバードコレクションを作り上げてきたオイヴァ・トイッカですが、コレクションを制作する時にはモチーフとなる鳥の原画やスケッチなどは無く、彼の豊かな想像力と熟練した吹きガラス職人によって、試行錯誤を繰り返しながら生み出しています。また、1羽を制作するには最大で5名もの職人が携わっている大変手間暇のかかった製品です。

本物の鳥に色や形に個性があるように、バードコレクションの作品は一点一点が手作業で作られていることから異なる表情を持っていますので、世界に一つしかないガラス工芸の世界を堪能することが出来ます。

ヌータヤルヴィのソネッティシリーズ

ヌータヤルヴィの「ソネッティシリーズ」は、1988年に発表された作品です。
現在は、廃番となってしまった製品のため、ソネッティシリーズはヌータヤルヴィの製品の中でも、入手困難な希少価値の高いシリーズとなります。

そのため、日本国内にて販売される機会はあるものの、入荷しても直ぐに完売となってしまうため、ソネッティシリーズは手に入れることが難しい製品です。

ソネッティシリーズは、ヌータヤルヴィのガラスデザイナーとして、20年以上に渡りガラス製品を作成した“ケルットゥ・ヌルミネン”が手掛けた製品です。

1943年にフィンランドにて誕生したケルットゥ・ヌルミネンは、機能的でユニークなデザインを手掛ける事でも知られており、イッタラの製品として有名な「ヴェルナ(Verna)」のデザイナーでもあります。
1996年には、カイフランク賞を受賞するなど、フィンランドのガラスデザイナーとして数々の実績を残しています。

ソネッティシリーズは、繊細なデザインが多いオイヴァ・トイッカが生み出したフローラやファウナのシリーズと比べると、シンプルでモダンな作風であることが特徴です。

ソネッティシリーズの代表的な作品の一つであるブラックベースの花瓶は、柔らかな曲線で無駄のないシンプルなデザインが、花を生けた時に邪魔することのない美しさを持っています。

マットな表面に見えるのですが、下部分はクリアになっているため光が入ることで、自然な輝きを放つところが魅力的です。

ヌータヤルヴィのアピラシリーズ

ヌータヤルヴィの「アピラシリーズ」は、ヌータヤルヴィの製品で多くの名作を残したオイヴァ・トイッカがデザインを手掛けています。

一目でわかる愛らしい3つ葉のクローバーがあしらわれたコレクションであるアピラシリーズは、オイヴァ・トイッカがデザインを手掛けた人気のフローラルや、ファウナシリーズと比べるとシンプルな模様が特徴です。

例えば、アピラシリーズで人気のカップ&プレートのセットは、フリルのようなフチデザインが可憐さを演出しており、レトロで素朴なデザインが女性を中心に人気を集めています。

それから、1893年~1977年から製造されたアピラシリーズは、ガラス製品でありながら、一つ一つに製造された年代の刻印が押されています。
製品が誕生した時代がわかる刻印のマークは、ヴィンテージ食器のコレクター心をくすぐるポイントでもあります。

また、アピラシリーズは涼しげな風合いではあるのの、耐熱性に優れた製品となっていますので、温かい温度にも耐えることができる耐久性の高さも嬉しいポイントです。

年代が古いため、傷や欠け部分がある製品が販売されていますが、ケーキスタンドやシュガーポットなど、アンティーク製品ならではの懐かしさと繊細なデザインがヴィンテージ好きには堪らない風合いとなっています。

アピラシリーズは、日本では流通が少ないシリーズとなりますので、お気に入りを見つけた際には早めに購入することをおすすめします。

ヌータヤルヴィのピオニシリーズ

ヌータヤルヴィの作品の中で、沢山の人気コレクションを発表したデザイナーのオイヴァ・トイッカですが、彼が生み出した代表作の一つである「ピオニシリーズ」は、ヴィンテージ食器として現在でも大人気です。

1976年に製造されたピオニシリーズは、“シャクヤク”という意味を持っています。
ボタン科に属するシャクヤクの花は「花の相」とも呼ばれており、シャクヤクをモチーフとしたピオニシリーズは、大輪の花を大胆にデザインに取り入れているところが特徴となっています。

ボウルやプレートなど、平面的な製品に描かれたシャクヤクの花も素敵ですが、タンブラーでは立体的なデザインとして描かれているため、まるで横からシャクヤクの花を覗き込んでいるかのような美しさがあります。

また、ピオニシリーズでは、「つぼみ・咲き始め・満開」の3パターンのデザインがありますので、同じシャクヤクの花でも色々な表情を楽しむことができます。

涼しげなガラスに浮かび上がるシャクヤクの花は、初夏に咲き始めるシャクヤクの花が思い浮かびます。見ているだけでも清涼感に包まれ、情緒のある季節感もピオニシリーズの魅力の一つです。

それから、均一に整えられた円状ではなく、ヌータヤルヴィでは手作業で作られていることから歪みを帯びたプレートデザインとなっています。

無機質ではなく温かみを感じる仕上がりが、ピオニの花とマッチし、フィンランドガラスらしい自然な風合いの作品が並びます。

ヌータヤルヴィのファウナシリーズ

ヴィンテージ食器として人気が高いヌータヤルヴィの「ファウナシリーズ」は、ガラスデザイナーであるオイヴァ・トイッカが発表したシリーズで、1979年~1984年に生産されました。

ファウナ(Fauna)とは、「動物誌」という意味を持ち、鳥、象、シマウマなど、さまざまな動物や人間をモチーフとしたデザインがガラスの表面に施されています。
タンブラー、クリーマー、ボウルなど、形によって表情が全く異なるところがファウナの魅力であり、一期一会の出会いがコレクター心をくすぐります。

ファウナのカラーバリエーションは「クリア・グリーン・ブルー・ブラウン・パープル」の5色で、少しガラスに厚みがあるのが特徴です。

エンボス加工に施された表面は、光の反射によってファンタジックな輝きを放ち、白熱電球の下や太陽の光など、場所を変えるだけでもピンクやネイビーに見える不思議さを持ち合わせているのが魅力です。

現在は、ヴィンテージ品以外にイッタラ社によって復刻モデルが発売されていますが、ヴィンテージ品の方が模様が繊細にあしらわれているため、ガラス細工としての技術の高さを感じることが出来ます。

ヌータヤルヴィのデザイナーとして、数々の名作を残したオイヴァ・トイッカの製品の中でも人気が高いファウナシリーズは、傷や欠けのないキレイな製品は希少価値が高くなります。
そのため、ファウナシリーズの製品で良品に出会った際には、早めに購入することをおすすめします。

ヌータヤルヴィのフローラシリーズ

ヌータヤルヴィで人気の「フローラシリーズ」は、1966年にガラスデザイナーのオイヴァ・トイッカによって発表されたコレクションです。

木や花をモチーフとしたエンボス加工が施されており、ガラスの表面にしっかりと凹凸が刻みこまれたデザインがフローラシリーズの特徴です。

薄いガラスとエンボスによって、立体的な形へと仕上げられているフローラシリーズは、繊細さでありながら芸術性の高いガラスデザインに仕上がっています。
そのため、実用的に使用する他にも、観賞用として飾って置くだけでも楽しむことができるシリーズです。

しかし、残念ながらフローラシリーズの製造は1991年に終了となりました。
2002年には、イッタラ社より復刻版としてフローラシリーズが販売されていますが、パープルやブルー等のカラー製品は、1978年にて生産が終了したままです。

独特の美しさを持つカラー製品は、ヴィンテージ品として人気が高く、コピー品が数多く出回っているので注意しましょう。

ただし、正規品においては企業体系が変化した事から、アラビア社やイッタラ社の名前が使用されていることもありますので、メーカー名が違うからといってコピー品と言う訳ではありませんので、誤解しないようにして下さい。

<ヌータヤルヴィのメーカー名の変化>

・アラビア・ヌータヤルヴィ(1950年~1971年)
・アラビア(1971年~1977年)
・ヌータヤルヴィ(1988年~1990年)
・イッタラ・ヌータヤルヴィ(1988年~1990年)